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相続・遺言
皆さんもご存知の通り、人の死は必ず訪れます。これを避ける手段はないのですが、その瞬間に「相続」という権利の移動が発生して、財産が親族に引き継がれます。

相続が発生した場合、多くの
役所手続き相続人の調査財産の確定遺産を分ける協議などを行わなければならず、正直なところ故人について悲しんでいる暇がないような状況に陥る方が多くいます。お年寄りの場合は特に辛い手続きです。

そして、もっとも悲しいのが財産を分ける協議(
遺産分割協議)での紛争です。

このような紛争はなぜ起こってしまうのでしょうか。
答えは簡単です。故人がその場におらず、誰だって財産は多く欲しいからです。
普段口にはしないでしょうが、人間の心には様々な事情が隠れています。

事業などの資金繰りが良くないから、すでに具合が悪く危篤の親族の財産を当てにしていたり、場合によっては生活が困窮していたり・・・

こういった状況で切羽詰っていると、背に腹は変えられないもので我先にと遺産分割協議で口調も強くなってしまいます。当然、周りの人間も負けじと同調してきます。

自身が死んだ後のことなど想像したくもありませんが、このような紛争は財産を遺した側にも責任があるのです。

なぜなら日本の民法には「
遺言」という制度があり、自分の亡くなった後の財産処理をある程度操作可能だからです。

自分の妻や、その分身である子孫たちが争ってしまわないように、元気なうちから計画的に遺言書を作成するという行動を起こすべきです。

そのためにも、まずは相続や遺言について詳しく勉強してみましょう。

また、相続の手続きや遺言書の作成というのは専門的な法律知識が必要となります。何ヶ月も時間をかけて勉強するよりも、
行政書士のような相続や遺言の専門家に相談すれば、多くの時間の無駄を省けます

ご自身で解決できない際は当事務所の無料相談を活用してください。
親身になってお悩みを解決させて頂きます。
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相続の基礎知識

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相続の基礎知識を知ることで、相続を有利に進めることができます。
当サイトでは、相続に関する知識について細かく掲載しておりますので、どうぞご利用下さいませ。

相続の基礎知識(目次)


相続のルール
単純承認・限定承認・相続放棄
相続人の範囲
代襲相続とは
相続分
相続人の持分
遺贈・死因贈与
遺留分
特別受益
寄与分
遺産分割
相続財産の回復

相続のルール

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死亡した人の権利・義務をまとめて受け継ぐことを相続といいます。

例えば、一郎が持家と土地、現金3,000万円、そして1,000万円の貸金債権(お金を貸した人が借りた相手からお金を返してもらえる権利)を残して死亡し、娘の花子だけが相続したとします。

花子は、これらの財産や権利の中から、持家だけ、現金3,000万円だけ、あるいは1,000万円の貸金債権だけ、など一部のみの財産を受け継ぐことはできません。
花子は、全ての財産や債権をまとめて受け継がなければなりません。

相続するときに注意が必要なのは、上の例のようにプラスの財産や権利のように欲しい財産ばかりではなく、借金のようにマイナスな負債や義務も一括して受け継がなければならないことです。

例えば、花子はすべてのプラス財産を受け継ぐと同時に、借金があった場合には借金も含めて受け継ぐことになりますし、もし、借金の方がプラスの財産よりも多かった場合は、花子は一郎の代わりに全ての借金を返済しなければならないのです

             相続財産図

しかし、実際のところ一郎の借金が幾ら残っていたのかなんて花子にはわかりませんし、万が一、思いがけない額の借金があった場合などはどうすればよいのでしょうか・・・。

このように、はっきりしない場合を想定して、民法は「限定承認」、「相続放棄」という制度を用意して相続人を保護することを決めました。

花子は、限定承認と相続放棄という2つの方法により危険な状態を回避することができるのです。

つづいては単純承認限定承認相続放棄について見てみましょう。 


単純承認・限定承認・相続放棄

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相続の承認には、すべての財産を相続する単純承認とプラスの相続財産の範囲内でのみ被相続人(亡くなった方)の債務(借金)を負担するという限定承認があります。この2種類を承認をまず覚えましょう。(民法920条、922条)逆に、相続財産そのものを相続しないことを相続放棄といいます。
また、亡くなった人のことを被相続人といいます。そして、被相続人の財産を相続する人のことを相続人といいます。紛らわしいですので、下記を読まれる前に押さえておきましょう。


単純承認

被相続人の財産と債務を無条件、無制限に受け継ぐことで、一般的に相続するといわれている場合は単純承認のことをいいます。
相続発生から一定の期間が経過することで自動的に単純承認するため特に手続きは必要なく、何らかの形で相続人による単純承認の意思が表示できれば良いとされています。

単純承認することにより、被相続人(亡くなった人)の債務も引き継ぐことになります。
被相続人の債権者は相続人の固有財産(もともと所持している財産)に対しても強制執行ができ、相続人の債権者は相続する財産に対しても強制執行できることになります。
日本における民法では、相続人が単純承認の意思表示をしなくても、ある一定の事由があった場合には単純承認したものとみなされ(自分の意思と関係なく法律上同等に扱われること)てしまうことがありますが、これを法定単純承認といい(民法921条)、知らなかったでは済まないため特に注意が必要です。


法定単純承認

法定単純承認には民上で3種類列挙されており下記のとおりです。

@相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき。(ただし保存行為及び602条に定める短期の賃貸行為は除く。)

ここにいう「処分」とは、相続財産の売却など「法律的な処分行為」のほか、相続財産の現状や性質を変える「事実的な処分行為」も含まれます。事実的な処分行為とは、例をあげると建物を取り壊すことや放火をするような行為で故意(わざとだったり)が存在しなければなりません。
ですので、失火(火事になってしまった場合)のように「過失」により建物を消失した場合には、「処分」には含まれないため、法定単純承認したものとはみなされません。


A3ヶ月間の熟慮期間内に相続放棄または限定承認をしなかったとき。

熟慮期間とは、相続人が自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に、相続について、単純承認・限定承認・相続放棄のいずれかをすることを法律上許された期間のことです。(民法915条1項)

この熟慮期間の起算点(はじまり)である「知ったときから3ヶ月以内」とは、具体的には「相続人が、相続の原因たる被相続人の死亡の事実を知り、それにより自己が相続人となったことを知ったとき」というのが判例です。(大決T15・8・3)よって、各相続人により起算点が異なります。

なお、この熟慮期間の起算点には一定の例外があり、相続人が相続の承認又は放棄をしないで死亡したときや、相続人が未成年者又は成年被後見人(精神上の障害で自分で正常な判断ができない状態により、裁判所で後見開始の審判を受けた者)であるとき等には通常と起算点が異なります。


B相続人が相続放棄、限定承認をした後でも、相続財産の全部または一部を隠したり、債権者にかくれて消費したり、限定承認をした場合に悪意(一般的な悪意ではなく、法律上悪意とは知っていること)でこれを隠すつもりで財産目録中に記載しなかったとき。

なお、相続の放棄をした相続人がBの下線のような行為をしても、その相続放棄によって新たに相続人となった者が相続の承認をした場合には、法定単純承認したものとはみなされません。
これは、新たに相続人となった者の期待に反することになってはいけないからです。


限定承認

限定承認とは、相続人が相続によって取得する積極財産(プラスの財産)を限度として、被相続人の債務等の消極財産(マイナスの借金等)についての責任を負担するという承認の方法です。
そして、清算した結果、プラスの財産がマイナスの借金等よりも多ければその差額を相続人が取得し、逆にマイナスの借金等が多い場合には相続財産の範囲内で処理され、相続人の固有財産(自分の財産)から弁済する必要はないため、「もしかしたら借金の方が多いのかも・・・」などはっきりしない場合に有用な制度です。

ただし、何もしなくても自動的に相続する単純承認とは異なり、共同相続人の全員が共同でする必要があり、熟慮期間内に相続財産の目録(相続財産の一覧表)を作成して家庭裁判所に提出して、限定承認をする旨を申述しなければなりません。


相続放棄

相続の放棄とは、相続人が、相続の開始による効果を全面的に否定することで、相続の放棄をした者は、初めから相続人とならなかったものとみなされます
ようするに、相続する権利そのものを放棄してしまうことですので、プラス財産が多くても借金が多くても関係なく、何もいらないかわりに借金も払わないということです。

この相続の放棄は身分行為(自分の意思で判断するべきで他人が強制すべきない行為)とされ、相続の発生する前に、あらかじめ相続を放棄することはできません

相続の放棄は限定承認と同様、家庭裁判所に申述する必要がありますが、限定承認とは異なり共同相続人全員でする必要はなく、単独ですることができます


ここまで相続の基本である単純承認、限定承認、相続の放棄について学んできました。

では、今度は誰が相続財産を相続できるのか、相続人の範囲について見ていきましょう。


相続人の範囲

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相続人となり、遺産を相続できる人は法律によって定められています。

相続人の範囲図
代襲相続とは、子または兄弟が既に死亡している場合に、子または兄弟の子が相続人となる制度のことです。代襲相続については代襲相続とはを参照してください。

配偶者

被相続人に配偶者(残された夫または妻)がいる場合、その配偶者は常に相続人となります。もし、配偶者がいない場合は、配偶者を除いた子または親もしくは兄弟が順位に従い相続人になります。
ただし、法律上の婚姻関係にある配偶者に限られるため、内縁関係の夫や妻は相続人ではありません。

被相続人の子

被相続人の子は、実子か養子かを問わず、第1順位で相続人となります。第1順位の相続人がいれば、他の血族(父母や兄弟姉妹)は相続人とはなりません
また、法律上の婚姻関係にある男女間の間に生まれた子を嫡出子といいます。反対に、法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子を非嫡出子といいます。そして、非嫡出子の相続分は嫡出子の2分の1となりますが、相続人となることはできます。
なお、胎児も相続開始(被相続人の死亡時)のときに存在していれば相続人となることができます。
したがって、被相続人の死亡時に、妻が子を懐胎していた場合には、その胎児も相続人となります。

被相続人の直系尊属(父母または祖父母もしくは曾祖父母など)

直系尊属とは、被相続人の父母と、それより上の世代の祖父母や曾祖父母などのことです。直系尊属は第2順位の相続人なので、子がいない場合や、子が相続権を失った場合で、さらに子に代襲相続が発生しない場合に相続人となります
例えば、自分の子が死亡したときに、死亡した子に子(自分から見て孫)がいない場合などです。
第2順位である直系尊属が相続人となる場合、兄弟姉妹は相続人となることができません。
なお、被相続人に、母と祖母がいるときのように親等の異なる直系尊属(被相続人を基準として母は1親等、祖母は2親等)がいるときは、被相続人に親等が近い者が優先して相続人となります。そして、親等の同じ者がいる場合は、それらの者が共同して相続することになります。これは、実の父母か養父母を問いません

被相続人の兄弟姉妹

被相続人の兄弟姉妹も相続人となることがあります。兄弟姉妹は第3順位の相続人なので、子または直系尊属がいない場合や、子や直系尊属が相続権を失った場合で、さらに子に代襲相続が発生しない場合に相続人となります
兄弟姉妹が複数いる場合、それらの者が共同して相続することになります。
なお、兄弟姉妹であれば、全血兄弟姉妹(父母双方が同じ)であるか、半血兄弟姉妹(父母の一方が異なる)であるかを問わず相続人となりますが、半血兄弟姉妹の相続分は、全血兄弟姉妹の相続分の2分の1となります。


少し複雑ですが、相続人の範囲は法律でこのように定められています。
では、次に代襲相続について見てみましょう。 

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代襲相続とは

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子や兄弟が死亡している場合、代襲(だいしゅう)相続が行われます。

代襲相続とは、被相続人の子や兄弟が相続開始時にすでに死亡していた場合に、死亡していた子の子(孫)や死亡していた兄弟の子(甥姪)が代わりに相続人になる制度のことです。

また、被相続人の子や兄弟がすでに死亡していたのではなく、相続欠格(一定の事由により相続人に相応しくない理由で相続権を剥奪されること)や相続廃除(被相続人への虐待や著しい非行により家庭裁判所への申立てで相続権を剥奪されること)されたことにより相続権を失っている場合にも認められるため、相続欠格者や相続廃除された者の子は相続人となることができます。

ただし、相続放棄をした場合は代襲相続は発生しませんので、自分が相続を放棄しても、子が代襲相続して、相続人となることはありません。相続の放棄をする際は、十分注意が必要です。

子の代襲相続と、兄弟の代襲相続の決定的な相違点

被相続人の子が死亡していた場合、子の子(孫)が相続人となります。さらに、孫が死亡していた場合、孫の子(曾孫)が相続人となります。子の代襲相続では、存在する限り次々と認められます。これを再代襲相続といいます。

一方、被相続人の兄弟が死亡していた場合、兄弟の子(甥姪)が相続人となりますが、その甥姪がすでに死亡していた場合、甥姪の子は代襲相続することはできません。
兄弟姉妹の代襲相続は1代限りのみ認められています。重要ですので覚えておきましょう。


では、続いて相続人の相続分について見てみましょう。 


相続分

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相続人が数人いる場合、それらの者が共同して被相続人の財産を相続します。この各相続人の相続すべき割合が相続分です。


相続分を決める方法としては、まず、被相続人が遺言で相続分を定めれば、その指定によります。
また、被相続人が遺言で相続分を定めることを、第三者に委託すれば、その第三者の指定によります。
そして、これらの指定がなければ、最終的に法定相続分によります


  相続分図


指定相続分

被相続人は、遺言で、共同相続人の相続分を定め、またはこれを定めることを第三者に委託できます。遺言以外の方法で相続分の指定や指定の委託はできません
また、被相続人が、共同相続人の一部の者についてのみ相続分を定めるか、これを第三者に定めさせたときは、相続分の指定を受けなかった他の共同相続人の相続分は法定相続分により定まります。

なお、相続分の指定は、遺留分に関する規定に違反できません。(遺留分を参照)
ただし、これに違反する相続分の指定をしても、当然に指定が無効になるわけではなく、遺留分を侵害された遺留分権利者による遺留分減殺請求の対象となるに過ぎません


法定相続分

配偶者と血族相続人の法定相続分はこのように法律で定められています。
  相続人と法定相続分
例えば、配偶者と子が相続人である場合、配偶者と子はそれぞれ2分の1ずつ相続することになります。

また、被相続人と配偶者の間に子がなく、被相続人の直系尊属(父母など)が相続人である場合、配偶者は3分の2、直系尊属は3分の1で相続することになります。

兄弟姉妹も同様、被相続人と配偶者との間に子がなく、さらに、直系尊属が死亡している場合、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1を相続することになります。

そして、配偶者は必ず一人なので問題ありませんが、子や直系尊属、兄弟姉妹については数人いる場合が考えられます
その場合は、配偶者の法定相続分を控除した残りの持分を人数で割って算出します。

例えば、遺産が1,000万円あって、配偶者と子2人の場合
配偶者の法定相続分2分の1を控除した、子の法定相続分である2分の1を子の人数で割ります。

算出される相続財産は
配偶者 1,000万円 X 2分の1 = 500万円となり、
子    1,000万円 X 2分の1 = 500万円です。
そして子の500万円を人数(2人)で割り、子はそれぞれ250万円ずつ相続することになります。

結果的に、配偶者2分の1、子4分の1、子4分の1ということになります。
上記の計算方法は子と直系尊属、兄弟姉妹で同様の計算方法となりますので応用できると思います。

重要なのは、子や直系尊属、兄弟姉妹の人数が増えても、配偶者の法定相続分は変わらないということです

なお、相続の範囲でも説明したのですが、非嫡出子の相続分は嫡出子の2分の1となります。
そして、半血兄弟姉妹の相続分は、全血兄弟姉妹の相続分の2分の1となります。

例えば、遺産が1,500万円あって、配偶者と子2人(嫡出子と非嫡出子)の場合

算出される相続財産は
配偶者 1,500万円 X 2分の1 = 750万円となり
子    1,500万円 X 2分の1 = 750万円です。
そして、非嫡出子の相続分は嫡出子の2分の1ですから、
子の750万円のうち、嫡出子は500万円、非嫡出子は250万円の遺産を相続することになります。また、上記の計算方法は半血兄弟姉妹と全血兄弟姉妹の場合においても同様です。

少し計算が面倒でしたが、おわかり頂けましたでしょうか?

では、続いて相続人の持分について詳しくみてみましょう。 


相続人の持分

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相続人が相続分に応じて相続をしたとしても、遺産分割をするまでは、相続財産は共有されることになります。

複数の相続人がいる場合、相続財産は遺産分割が行われるまでの間、相続人全員が共有(物の所有権が、各相続人の相続持分に応じて共同所有の状態にあること)していることになります。

例えば、相続人が子3人だったとします。
相続財産が、家、自動車、高価な宝石などであった場合、
      相続人の持分図         
3人の相続人が、それぞれの財産について3分の1ずつ所有権の持分を共有します。
要するに、自分の相続分に応じて、相続した物の権利を相続人同士でで持ち合うことです。

結果、3人の子は家と自動車、高価な宝石を3人で3分の1ずつ共有していることになります。

そして、各相続人の自己の相続持分は、遺産分割をする前でも誰かに譲渡(売る)したり、借金の担保(担保権の設定)にすることができます。


相続人のうち一人が、被相続人の現金を管理している場合、他の相続人は相続持分があっても、遺産分割が完了するまで現金の支払いを請求することはできません。
しかし、被相続人の預金口座にある預金については、銀行に支払いを請求することができます。

ただ、銀行としては、その預金の相続には別の遺言があるかもしれず、相続分や遺言の有無などの相続内容を知る機会がないため、相続人の一人に簡単に支払うことはないでしょう。

銀行などの金融機関には相続があった場合の手続き書類として相続人全員の同意書用紙が備え付けられており、その用紙に記載したものか遺産分割協議書(全員の実印押捺が必要)と戸籍謄本(全部事項証明)、除籍謄本や改正原戸籍、印鑑証明書の添付、または家庭裁判所の謄本審判書もしくは、調停調書の提出を求められます。

そこで、銀行などには被相続人が死亡したことを隠して預金を下ろすという方法が有効な場合もあります。ただし、他の相続人の同意を得てからでないと思わぬトラブルへと発生することもありますので、しっかりと相続人間で打ち合わせすることが大切です。


これまでは相続人の持分について説明してきましたが、相続財産は被相続人が遺贈・死因贈与などをした場合、減ってしまいます。遺贈・死因贈与とはいったいなんでしょうか。

次は、遺贈・死因贈与について説明します。 

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遺贈死因贈与

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被相続人が生前に遺贈や死因贈与をしていた場合、相続人が相続する財産は減ってしまいます。

では遺贈と死因贈与について詳しく見てみましょう。

遺贈

遺贈(いぞう)とは、遺言者(被相続人)が、遺言によって無償で他人に財産を譲り渡すことです。
遺贈する者を遺贈者、遺贈を受ける者を受遺者(じゅいしゃ)といいます。

遺贈には特定遺贈包括遺贈(ほうかついぞう)があります。

例をあげると、特定遺贈とは、「花子に土地を遺贈する」などのように、遺産のうち特定の具体的な財産を対象とするものです。これには、「1,000万円の債務を免除する(払わなくてよい)」などの借金を払わなくて良いという場合も含みます。

包括遺贈とは、「花子に遺産の4分の1を遺贈する」などのように、遺産全体を対象として、与えるものです。

特定遺贈と包括遺贈の大きな違いは、上記の例でいうと、特定遺贈では受遺者がプラスの財産である具体的な財産(家)というもののみをもらえるのに対して、包括遺贈ではプラスの財産と借金などのマイナスの財産を含む遺産(4分の1)を譲り受ける部分にあります。

そして、包括受遺者には相続人と同一の権利義務があるため、相続人の規定が適用されます。ですから、包括受遺者は遺産分割協議に参加しなければならないため、赤の他人に包括遺贈をすると紛争の原因となります。

また、相続人と同様、熟慮期間内に、その包括遺贈を単純承認・限定承認・相続放棄をしなければなりません。(熟慮期間や相続の承認・放棄については単純承認・限定承認・相続放棄を参照)


一方、特定遺贈の受遺者は、遺言者の死亡後、いつでも遺贈の放棄ができます。
特定遺贈の受遺者は遺産分割協議には参加しなくて良いので、赤の他人に遺贈をする場合は特定遺贈をした方が紛争の原因が少なくて済むので覚えておきましょう。

なお、特定遺贈・包括遺贈のどちらも、遺贈に条件や期限を付けることができ、または受遺者に一定の負担を課すこともできます。
たとえば、「障害のある親族の面倒を見てくれるなら、金1,000万円を遺贈する」のような場合です。

死因贈与

死因贈与とは、贈与者が死亡することによって効力が発生する契約のことで、遺贈に関する規定が適用されます。
死後の財産処分という点と、贈与者の死亡により効力が発生するという部分が共通するからです。

しかし、遺贈と死因贈与の違いとして、遺贈は遺贈した者の一方的な行為なのに対して、死因贈与は契約です。
ですので、死因贈与する人は、亡くなる前に贈与を受ける者と契約を結ばなければなりません。

遺贈ではなく、死因贈与する利点としては、所有権移転の仮登記ができることです。
所有権移転の仮登記とは、不動産をもらう権利をより確実にするために予めする登記という行為です。一方、遺贈は遺贈者が亡くなって遺贈の効力が発生しないと登記はできません。


ここでは被相続人が他人などに財産を与えることができる遺贈や死因贈与について説明しましたが、相続人にとっては相続する財産が少なくなるのですから面白い話ではありません。例えば、夫が妻と幼い子に一銭も財産を残さず、愛人に財産を全部与えてしまうような行為を、妻子は黙って見ているしかないのでしょうか?

このような場合を想定して相続人を保護するために、遺留分という規定があります。妻子は遺留分という自分の権利を主張(遺留分減殺請求権を行使)することにより一定の財産を相続することができます

では、まずはその遺留分について確認してみましょう。 


遺留分

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兄弟姉妹以外の相続人には遺留分があります。

遺留分

遺留分とは、一定の相続人(子、直系尊属)のために、法律上かならず与えなければならない遺産のことをいいます。

遺留分の割合は、相続人になる者によって異なり、直系尊属だけが相続人の場合は遺産の3分の1が遺留分で、それ以外(配偶者のみが相続人または、配偶者と子、配偶者と直系尊属、子のみ)の場合には、遺産の2分の1が遺留分となります。
下記の図は遺留分の率を表したものです。
  遺留分図

上記の図の割合は遺留分率ですので、これを基礎として遺留分を算定する必要があります。
遺留分の額の算定方法は、

まず、相続開始時にもっていた財産 + 生前贈与した財産 − 相続した債務
により、遺留分算定の基礎となる財産(みなし相続財産)をもとめます。

生前贈与した財産とは、次のような贈与のことを言います。

@相続が開始する前1年間にされた贈与

A遺留分権利者に損害を与えることを当事者双方が知っていて行われた贈与で1年前の日より前の贈与。
(要するに@のとの違いは、知らなければ1年前まで、知っていたら1年前以前もということです)


B特別受益としての贈与(特別受益について詳しくはこちらを参照)
生前贈与を受けた者が共同相続人であって、その贈与が特別受益になる場合、贈与の時期や他の遺留分権利者に対する加害の意識の有無にかかわらず、その価額も、みなし相続財産に算入されます。

C遺留分権利者に損害を加えることを当事者双方が知って行われた不相当対価の売却


そして、上記計算で求めたみなし相続財産 X 遺留分の割合(上記の図の割合) X 法定相続分
を計算することで遺留分の額を算定することができます。


遺留分は放棄することができますが、相続開始前と相続開始後で、その方法が異なります。

相続開始前の段階では、家庭裁判所の許可を得たときのみ、放棄の効力が生じます。

一方、相続開始後の場合には、意思表示で放棄できます。
したがって、開始前より簡単に放棄できます。


遺留分が侵害されたら、遺留分減殺請求権を行使することができます。

遺留分減殺請求権

遺留分の規定に反する内容で遺贈や贈与が行われ、遺留分権利者の遺留分が侵害された場合、遺留分権利者は遺留分減殺請求権という権利を行使して、本来ならもらえるはずだった財産を返すように請求することができます

この本来もらえるはずだった財産とは、上記で計算方法で説明した遺留分の額ということです。
ですから、遺留分の額に反しない遺贈や贈与に対しては、遺留分権利者は返すように請求できません。

例えば、夫が死亡して500万円の遺産が残され、相続人が妻1人だけだった場合に、夫が他人に500万全てを遺贈してしまったときは、妻は自己の遺留分額である250万円の返還を請求できます。
本来であれば、500万円全てを相続する妻でしたが、遺贈者の財産を処分するという自由と、残された家族の保護を調整するために、最低限度の相続財産(遺留分)という規定が存在するのです。

遺留分減殺請求の方法として、相続の開始後に行う必要があります。
請求権の行使は、裁判で行う必要はなく、通常は内容証明郵便による意思表示で行います。


遺留分減殺請求には順序があります。

@贈与と遺贈が双方あるとき

贈与は遺贈を減殺した後でなければ減殺できません。

A複数の遺贈があるとき

各遺贈の目的の価額の割合に応じて減殺します。

B複数の贈与があるとき

贈与は、後の贈与から順に、前の贈与に対して減殺します。
なお、減殺を受けるべき受贈者の無資力(財産がないこと)によって生じた損失(返してもらえないこと)は、遺留分権利者が負担します。
例えば、遺留分500万円分について、減殺請求を行使する際、お金がなくて返してもらえなかったとしても、それを理由として、お金のない人よりも前に贈与を受けている人対して、通常よりも多く減殺請求することはできず、遺留分権利者が返してもらえるお金が少なくても我慢しなければならないということです。


遺留分減殺請求の期間には制限があります。

減殺請求権は、遺留分権利者が相続の開始と、減殺できる贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間行使しないときは、時効により消滅します
また、相続開始のときから10年を経過したときも同様です。

ですから、自分の権利を守るためにも、知っているときは速やかに行使する必要があるのです。


では、続いて相続人の間で紛争が発生しやすい理由のひとつ、特別受益について見てみましょう。

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特別受益

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遺贈や贈与を受けていた相続人は、相続する額を減らされます。

被相続人から遺贈や贈与をうけていたり、生前に高額な大学の学費を出してもらっていたり、結婚に際して多額の持参金をもらったり、事業を起こすのに資本金をだしてもらったりしている相続人がいた場合、何ももらっていない相続人からすると不公平に思うでしょう。
このように、被相続人から遺贈や贈与を受けた相続人のことを、特別受益者といいます

詳しく例をあげると

@被相続人からの遺贈

婚姻、養子縁組のための贈与
持参金、嫁入り道具等の持参財産、支度金等で、結納金や挙式費用は含まれません。

B生計の資本としての贈与

事業資金や営業資金、住居の新築資金や土地の贈与、扶養義務の範囲を超えた高額な大学費用などであれば特別受益です。扶養義務の範囲を超えたかどうかは、社会的地位や資産状況により判断されます。

C生命保険金や死亡退職金(学説・判例)

ただし、例外として、被相続人が贈与や遺贈などを特別受益の対象としないという意思表示をしていたようなときは、その意思を尊重して特別受益とはみなされません。
例えば、遺言で「生前に花子に贈与した1,000万円は特別受益の対象とはしない」というような文言を残した場合です。

共同相続人に特別受益者がいる場合、特別受益者の相続できる額を減らして、公平性を保つ制度があります

特別受益者の相続分額の計算方法は以下のようになります。

@、相続開始時の財産の価額 + 特別受益である生前贈与等の価額
により、みなし相続財産の額をまず算出します。

Aそして、算出したみなし相続財産 X 指定相続分(遺言により指定があるなど)または法定相続分により、特別受益者の一応の相続分額を算出します。

Bさらに、Aで算出した相続分 − 特別受益である生前贈与等の価額
により、特別受益者の相続分額を算出します。


例えば、相続人が妻と、子の太郎と花子の計3人である場合に、太郎は高額な大学費用として500万円、花子は結婚持参金として500万円の生前贈与を受けて、遺産は5000万円で、遺言による相続分の指定はなかったとする。この場合のもらえる額の計算は

まず、相続財産(5,000万円) + 大学費用(500万円) + 結婚持参金(500万円)
により、みなし相続財産は6,000万円となる。

そして、みなし相続財産(6,000万円) X 法定相続分に従い計算する。
妻 6,000万円 X 法定相続分2分の1 = 3,000万円
太郎 6,000万円 X 法定相続分2分の1 ÷ 2(子の人数) = 1,500万円
花子 6,000万円 X 法定相続分2分の1 ÷ 2(子の人数) = 1,500万円

特別受益者の相続分から特別受益である生前贈与等の価額を差し引く。
太郎 1,500万円 − 大学費用(500万円) = 1,000万円
花子 1,500万円 − 大学費用(500万円) = 1,000万円

となり、配偶者は3,000万円、太郎1,000万円、花子1,000万円を相続することになります。

もし、生前贈与の額が、特別受益者の相続分を超えたとしても、特別受益者は相続分がなくなるだけで、相続財産に自分のお金から戻して補う必要はありません

例えば、上記の例で、太郎が2,000万円の贈与を受けていたとしても、法定相続分により計算した1,500万円が0円になるだけで、足りない500万円を補う必要はないのです。

以上で説明したのが特別受益というものです。

紛争が発生しやすいのが、特別受益を受けた証明書(特別受益証明書または、相続分皆無証明書)というものをよく知らないまま印鑑を押してしまうことです


この書類は、「自分は特別受益を受けたから相続分は少ないこれだけです」という意味や「自分は特別受益を受けたから相続分はまったくありません」という意味をもつ書類です。実際に特別受益を受けているのなら問題ないのでしょうが、実際には特別受益ではなかったがハンコを押してしまったりと、問題はよく発生しているようです。

このような書類に印鑑を押す場合は、よく理解したうえでしなければなりません。
また、印鑑証明書を簡単に添付してはいけません。

実際に、不動産を相続登記する際に上記の書類は遺産分割協議書に代わる書類として利用されることがあります。重要な書類ですので、覚えておきましょう。


ここまでが特別受益の説明でした。紛争の原因となりやすい内容なだけに、とても重要な内容だといえます。
もうひとつ、紛争が発生しやすいものに、寄与分というものがあります。
続けてみてみましょう。                                    


寄与分 

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被相続人の財産形成に特別な寄与(財産形成への貢献)をした相続人は相続分が増えることがあります。

寄与分というのは、相続人の中に被相続人の家業である店の経営や農業などに従事し、財産の維持や増加に特別の貢献をしたなどの事情がある者がいる場合に、貢献した者と他の相続人との間で不公平にならないように認められた特殊な取り分のことをいいます。


寄与が認められる可能性のあるケースとしては、


@被相続人の事業に関する労務の提供

例えば、被相続人である親の家業である農業や商店等に共に従事し、ほとんど報酬ももらわずに財産の維持または増加に寄与した場合。

ということは、きちんと報酬をもらって手伝いをした場合は正当な対価を得た訳ですから、もらえる可能性はないでしょう。


A被相続人の事業に関する財産上の給付

例えば、被相続人である親の事業に関する借金を返済したり、資金提供をして事業の維持や発展に貢献した場合


B被相続人の療養看護

例えば、相続人が病気の被相続人の世話をした結果、付き添い人などの費用の支出を免れて財産が維持された場合(少し介護した程度では寄与とはならない)

しかし、夫が妻(妻が夫)を介護した場合などには寄与とは認められないという見解もあります。
夫婦には互いに協力する義務(協力扶助義務)があるため、貢献したというよりも義務を果たしているに過ぎないからです。これには、他の親族の扶養義務でも同じことが言えるでしょう。
ただし、通常の義務を超える長期療養などのケースでは可能性がないとは言い切れません。
いずれにしろ、夫婦の協力扶助義務や親族の扶養義務を超える寄与があったかどうかが重要です。


共同相続人に寄与者がいる場合、寄与者の相続できる額を増やして、公平性を保つ制度があります

寄与者の相続分額の計算方法は以下のようになります。

@、相続開始時の財産の価額 − 寄与分の額
により、みなし相続財産の額をまず算出します。

Aそして、算出したみなし相続財産 X 指定相続分(遺言により指定があるなど)または法定相続分により、特別受益者の一応の相続分額を算出します。

Bさらに、Aで算出した相続分 + 寄与分の額
により、寄与者の相続分額を算出します。


例えば、相続人が妻と、子の太郎と花子の計3人である場合に、太郎は事業を助けた結果、被相続人の財産は500万円増加し、花子は病気の親を介護した結果、介護費用500万円の出費を免れた場合で、遺産は5000万円で、遺言による相続分の指定はなかったとする。この場合のもらえる額の計算は

まず、相続財産(5,000万円) − 事業を助けた費用(500万円) − 介護費用(500万円)
により、みなし相続財産は4,000万円となる。

そして、みなし相続財産(4,000万円) X 法定相続分に従い計算する。
妻 4,000万円 X 法定相続分2分の1 = 2,000万円
太郎 4,000万円 X 法定相続分2分の1 ÷ 2(子の人数) = 1,000万円
花子 4,000万円 X 法定相続分2分の1 ÷ 2(子の人数) = 1,000万円

寄与者の相続分に寄与分である価額を加える。
太郎 1,000万円 + 事業を助けた費用(500万円) = 1,500万円
花子 1,000万円 + 介護費用(500万円) = 1,500万円

となり、配偶者は2,000万円、太郎1,500万円、花子1,500万円を相続することになります。


寄与分については、まず相続人全員で話し合う遺産分割協議で決めることになっています。

協議でまとまらなかったり、協議ができない場合には、家庭裁判所の審判で決めてもらうことになります。

ここまでが寄与分の説明でした。特別受益と同様、紛争の原因となりやすい内容なだけに、とても重要な内容だといえます。

ここまでの流れで知って頂いた相続の基礎知識をもとに、次は遺産分割について見て頂きましょう。
遺産分割は、遺産を具体的にどのように分けるのかという相続の最大のテーマとも言えます。

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遺産分割

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相続人が複数いる場合、遺産分割を行わなければなりません。

遺産分割は必ず共同相続人全員が参加して行う必要があります。一部の相続人だけで遺産分割協議をしても無効です

遺産分割の方法としては主に4種類考えられます。


 遺産分割
これらの分割方法と、被相続人の残した預金等の現金を組み合わせることで、細かい遺産分割が可能となります。

ただし、とても重要な内容ですが、相続人間で債務を負担する割合を決めたとしても、債権者に対してそれを主張することはできません
例えば、被相続人の借金が1,000万円で子2人が相続人であった場合(法定相続分はそれぞれ2分の1ずつです)に、「自分は遺産分割協議によって4分の1(250万円)しか債務を負担しないと相続人間で決めた。だから他のもう1人が4分の3(750万円)の債務を支払う」と債権者に主張してもそれは通用しません。債権者との関係では、債務は法定相続分に応じて相続しているからです
よって、債権者は2人の子に対して法定相続分通り、それぞれに対して500万円ずつ請求できます。これは債権者を保護するためにある規定といえるでしょう。

なお、被相続人は遺言により一定期間遺産分割を禁止することができます。また、相続人同士の協議や調停、家庭裁判所の審判によっても、一定期間遺産分割を禁止をすることもできます。
禁止できる期間は、どちらも相続が開始した時(被相続人の死亡時)から5年が限度です
被相続人の遺言により分割禁止された場合は、相続人の全員の同意があっても遺産分割はできませんが、相続人同士の協議により分割禁止した場合は、相続人全員の同意があれば禁止期間内でも遺産分割できます。


遺産分割の方法は次のように実行されます。


遺言による指定分割

被相続人は、遺言で、「土地は太郎、家は花子」のように遺産の分割方法を定めることができます。また、被相続人は、遺言で、遺産分割の方法を定めることを第三者(相続人以外の者)に委託できます。


共同相続人による協議分割

遺言による分割方法の指定や分割禁止の定めがない場合に、共同相続人全員の協議により遺産分割ができます。

実際の遺産分割では、遺言による指定相続分や法定相続分と異なった形で遺産分割をすることも可能です。
要するに、相続人全員が納得いくのであれば、どのように分けても良いのです

家庭裁判所による分割

共同相続人の間で遺産分割に関する協議がまとまらない、又は協議できない(行方不明者がいたりなど)場合、家庭裁判所の調停・審判等により遺産分割をすることもできます。


ここでは遺産分割の基礎知識について説明してきましたが、実際には、遺産分割協議を始める前に相続財産や相続人の確定、被相続人の戸籍調査、遺産目録の作成、個々の遺産の評価等など必要な手続きがたくさんあります。
こういった調査の中で、被相続人の残した相続財産なのに、不正な手段により相続人でない者や表見相続人(自分が相続人であると信じているが、実際には違う者)が所有している場合があります。
このような場合に、財産を取り戻すため相続回復請求権というものがありますので見てみましょう。


相続財産の回復 

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不正な手段により、相続人でない者や表見相続人(自分が相続人であると信じているが、実際には違う者)が相続財産を所有している場合があります。

このような場合、真正な相続人には、相続人でない者や表見相続人に対して、相続権に基づいてその遺産に対する侵害を廃除して、相続財産の回復を請求する権利が認められています。
これを相続回復請求権といいます。


@不正な手段で他人が相続財産を所有

例えば、被相続人の財産である不動産の名義を勝手に自分名義に移している(移転登記)ような場合などがそうです。
しかし、実際は相続により、不動産は被相続人から相続人に移転しています。
よって、相続人は不動産の返還を請求することができる訳です。

ただ、一つ注意しておかなくてはならないのが、相手が一定の期間その不動産を占有して時効により不動産を取得してしまった場合です。
時効取得が成立しなければ、所有権に基づいて請求して、いつでも返還を求めることができます。


※表見相続人に対する相続回復請求権は返還請求できる期間に違いがあるので注意が必要

A表見相続人(自分が相続人であると信じているが、実際には違う者)が相続財産を所有

自分が相続人であると信じている者であるということは、普通に考えれば相続人であるはずの者(戸籍上の子や配偶者など)が、何らかの形で相続人となる権利を剥奪(相続廃除)されたり、相続人となることができなかった者(相続欠格者)であるといえます。

このような表見相続人に対しても、上記と同様に、相続人は相続財産の返還を請求することができます。
ただし、返還を請求することができる期間に違いがあります。

@相続人またはその法定代理人が相続権を侵害された事実を知ったときから5年以内
または、A相続開始のときから20年以内


この「相続権を侵害された事実を知ったとき」というのは、
相続人またはその法定代理人が、単に相続開始の事実を知るだけでなく、自分が真正な相続人であることを知り、しかも自分が相続人であるのに相続から除外されている(相続権の侵害を受けている)ことを知ったときをいいます。

侵害している人によって財産を回復することができる期間が違うので、十分注意しましょう。

相続回復請求権は、相手方に対する意思表示によって行われます。
ですので、必ず裁判上の請求による必要はありません。

ここまでが相続回復請求権についての説明となります。

相続の基礎知識の最後が相続回復請求権でしたがいかがでしたでしょうか?
ここまで順を追って相続の基礎知識を読んで頂いた方は、相続に関する必要な知識がずいぶん身に付いたのではないでしょうか。
本来であれば一番親身になれるはずの親族と骨肉の争いをしないためにも、当サイトで身に着けた知識を是非役立ててください。

また、私も町の法律家という職業でありますから、、皆さんが困った時には本気でサポートさせて頂きたいと思いますので、お気軽にご相談ください。

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相続の手続き

(相続・遺言の目次に戻る)


各項目の具体的な手続きについては、他資格者の専門分野となる部分も多くあります。
(例)
裁判所での手続き(弁護士)
税金の手続き(税理士)
保険・年金(社会保険労務士)
不動産の登記(司法書士)

ここでは、行政書士として深く説明できる部分以外については流れ上必要な範囲での説明となります。

被相続人が亡くなった後、親族は様々な手続きを決められた期間内に行わなければなりません。
その手続きの流れを見てみましょう。


相続の手続きの目次@ 被相続人が死亡した後にしなければならないこと


死亡届の提出

世帯主変更届の提出

年金を受給する権利がある者の死亡届と支給されていない年金の請求

健康保険証の返還

所得税の準確定申告

生命保険金の支払いを請求

相続税の基礎知識


相続の手続きの目次A 相続が発生した後に必要となる手続き

遺言書の検認

遺言執行者の選任

相続人の確定

限定承認

相続放棄

遺産分割協議

遺留分減殺請求権の行使



相続の手続きの目次B 被相続人の名義を変更する

各種名義変更・解約

不動産の相続登記


死亡届の提出  

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親族や同居していた者等は、死亡した者の本籍地や死亡した場所、または死亡届を提出する者の住民票がある住所地、所在地のうち、いずれかの市町村役場に死亡を知った日を含めて7日以内に死亡届を提出しなければなりません。死亡届に使用する用紙は市町村役場か病院に置かれています。

そして、自然死の場合は医師の死亡診断書、事故死の場合は医師の死体検案書が必要となります。
これらの書類は死亡届と一体となっていて医師が記入するため、左枠内の死亡届のみ記入します。

記入する項目は
@氏名・生年月日
A死亡したとき(時刻まで記入する)
B死亡したところ
C住所
D本籍
E死亡した人の夫または妻
F死亡したときの世帯のおもな仕事
G死亡した人の職業・産業(国勢調査の年のみ記入)
H届出人

死亡届を提出すると死体埋火葬許可証が交付されます。
これで、死亡者の火葬や埋葬が可能となります。
お住まいの自治体によって多少違い(死亡届とは別に、死体埋火葬許可申請書の提出)があるようですので、最寄の市区町村役場にご確認下さい。

世帯主変更届の提出

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死亡した者が世帯主であった場合、死亡した世帯主の世帯員や新しく世帯主になる者は死亡した日から14日以内に世帯主の変更届を提出します。使用する用紙は市町村役場に置かれています。
お住まいの自治体によっては世帯主変更届が必要ない場合もあります。
詳しくは、最寄の市区町村役場にご確認下さい。

年金を受給する権利がある者の死亡届と支給されていない年金の請求

  
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死亡した方が国民年金または厚生年金保険の被保険者であれば、厚生年金保険(死亡した日から10日以内)、国民年金(死亡した日から14日以内)の提出期間内に年金受給権者死亡届を提出する必要があります。
また、支給されていない年金がある場合には、未支給年金請求書も提出して、一緒に生活をしていた遺族の方が支給されていない年金をもらうことができます。
さらに、一定の条件を満たせば被保険者が死亡したことで、遺族基礎年金や遺族厚生年金、そして国民年金では寡婦年金(かふ年金)や死亡一時金がもらえる可能性があります。

この分野は年金の専門分野となりますので、具体的なご相談は最寄の社会保険労務士または、年金相談センターや社会保険事務所に問い合わせてみてください。

健康保険証の返還

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国民健康保険や後期高齢者医療制度、健康保険、共済組合、船員保険などの被保険者が死亡した場合、保険によっては被保険者の死亡から14日以内に健康保険証の返還などを届け出る必要があります。また、これらの保険制度によっては、被保険者が死亡した時に埋葬料や葬祭費などが支給されるようです。
この分野は保険の専門分野となりますので、具体的なご相談は最寄の社会保険労務士または、社会保険事務所に問い合わせてみてください。

所得税の準確定申告

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死亡した方に給与での所得以外に所得がある場合(自営業者など)で、確定申告をしていたときには、準確定申告の手続きが必要です。
この手続きは死亡した方の相続人などが準確定申告書等を税務署に提出して行いますが、申告期限は、相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内です。

この分野は税金手続きですので税理士の専門分野となります。

当事務所からご紹介することも可能です。

生命保険金の支払いを請求

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保険金は被相続人が死亡したことにより、生命保険会社が支払うもので、少し前の簡易生命保険で5年、その他の一般的な生命保険では3年が過ぎると時効により請求できなくなります。
私の周りでは知人の保険販売員の紹介により加入している人も多く、いざという時には速やかに連絡して生命保険会社に連絡してもらってもよいですし、自分で保険会社に直接連絡しても良いでしょう。
その後、請求に必要となる書類などが送られてくるでしょうから、被保険者の加入していた保険内容を確認して、契約内容に当てはまれば請求して保険金を支払ってもらいましょう。
その際、被保険者の住民票や戸籍謄本などの必要書類があるはずですので、確認しておきましょう。

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相続税の基礎知識

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相続税が課されるかどうかを判断する際に、重要となってくるのが基礎控除額というものです。

基礎控除額の計算の方法としては
5,000万円+(1,000万円 × 法定相続人の人数)により求められます。
※法改正により3.000万円+(600万円 X 法定相続人の人数)になる予定です。

ただし、基礎控除額の計算上では、法定相続人には、相続を放棄した者(民法上は相続放棄をすると相続人ではなくなる)も頭数として含まれ、また、養子については、被相続人に実の子がいれば1人まで、実の子がいなければ2人までが法定相続人の頭数として扱われます。
さらに、特別養子や養子が配偶者の連れ子だったりで養子の頭数は変わってきます。
相続税の申告と納付は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。

この分野は税金手続きですので税理士の専門分野となります。

当事務所からご紹介することも可能です。

遺言書の検認

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遺言には、主に自筆証書遺言や公正証書遺言、秘密証書遺言などがありますが、被相続人が遺言を残していた場合、自筆証書遺言や秘密証書遺言は、遺言者の最後の住所地にある家庭裁判所で相続開始後速やかに検認の申立てを行わなければなりません。一方、公正証書遺言の場合は検認が不要です。

この遺言書を発見した者や遺言書を保管している者が家庭裁判所への提出を怠り、検認の手続きをしないまま遺言の内容を執行すると、5万円の過料を課されますが、遺言そのものが無効になるわけではありません。遺言書が封印されていたときは、家庭裁判所で相続人や代理人の立会い開封します。

この分野は裁判所手続きですので弁護士(司法書士)の専門分野となります。

当事務所からご紹介することも可能です。

遺言執行者の選

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遺言執行者とは、被相続人が残した遺言の内容を実現するために、遺言書により指定、または相続人や遺贈を受けた者などの利害関係者の申立てにより家庭裁判所が選任を行い、遺言の執行に必要なあらゆる行為をする権利義務を有します。
遺言執行者の選任の申立先は遺言者の最後の住所地にある家庭裁判所で、相続開始後速やかに行います。また、相続人の排除や子の認知が遺言されているのに遺言執行者の指定がない場合は、選任の申立てが必要となります。

この分野は裁判所手続きですので弁護士(司法書士)の専門分野となります。

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相続人の確定

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相続人がはっきりしない状態では、遺産分割協議はできません。また、一部の相続人だけで遺産分割協議をしても無効となります。よって相続人を確定する必要があります。

相続人の確定は、被相続人の出生時から死亡時までの戸籍謄本等が必要ですが、戸籍謄本等とは戸籍謄本の他に、除籍謄本、改製原戸籍謄本のことを指します。
戸籍謄本とは一般的に皆さんが取得している戸籍の内容を証明する謄本、除籍謄本とは戸籍内の全員が除籍(死んだり、結婚して親の戸籍から抜けたりなど)した場合に戸籍簿から外され除籍簿に保管される謄本、改製原戸籍謄本とは戸籍の作り変えが行われる前の形式の戸籍謄本のことです。

そして、戸籍謄本とは全部の写し、戸籍抄本とは一部の写しという意味で、戸籍の電子化に伴い、電子化後の戸籍謄本は戸籍全部事項証明書、戸籍抄本は戸籍一部事項証明書と呼ばれます。

戸籍謄本等は対象となる方の本籍地の市区町村役場で取得できますが、戸籍事項の記載内容(「転籍」他の市区町村から本籍を移転)・(「改製」戸籍の作り変え)・(「編成」婚姻などで新しい戸籍が作られた)によっては取得する本籍地が異なってきます。

例えば、被相続人の本籍地の市町村役場で戸籍謄本を取得して、戸籍事項の記載が「転籍」の場合、転籍前の本籍地で除籍謄本を取得して被相続人の出生時からの謄本かを確認し、違うのであれば更に探します。一方、戸籍事項の記載が「改製」だったら同じ本籍地に改製原戸籍謄本があるのでこれを取得して被相続人の出生時からの謄本かを確認し、違うのであれば更に探すなど方法は結構複雑です。

相続人の調査では、戸籍謄本等を取得して、どこかに被相続人に認知されていた子がいないか、意外なところに兄弟姉妹などがいないか、過去に結婚して子をもうけていないか養子縁組をしていないかなどを調査する必要があります。しかし、この調査は思ったよりも大変で、こういった調査を職業としていない方が行うと苦労します。特に、相続人が兄弟姉妹の場合は、被相続人の出生時から死亡時までの戸籍謄本等を取得して子のないことを確定させて、さらに、被相続人の父母の出生時から死亡時までの戸籍謄本等も取得しなければなりません。

相続人の調査で相続人の確定を誤ると、「相続人全員が参加していない遺産分割協議」として無効になってしまいますので、面倒だったり、自信のない方は専門家に依頼するのが得策でしょう。

お気軽にご相談下さい。

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限定承認

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限定承認は被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述して行います。
そして、限定承認は、自分が相続人になったことを知った日から3ヶ月以内にしなければなりませんが、相続人が複数人いる場合には、相続人全員で一緒にしなければなりません。
未成年者や成年被後見人(判断能力がなく、家庭裁判所の審判により保護された者)が限定承認する場合は、法定代理人(未成年者では親権者など・成年被後見人では家庭裁判所により選任された後見人)が必要となります。また、場合によっては特別代理人を選任しなければなりません。

この分野は裁判所手続きですので弁護士、司法書士の専門分野となります。

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相続放棄

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相続放棄は被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述して行います。
そして、相続放棄は、自分が相続人になったことを知った日から3ヶ月以内にしなければなりませんが、限定承認とは違い、相続人が複数いる場合でも単独で相続放棄をすることができます。
また、限定承認と同様、未成年者や成年被後見人(判断能力がなく、家庭裁判所の審判により保護された者)が相続放棄する場合には、法定代理人(未成年者は親権者など・成年被後見人は家庭裁判所により選任された後見人)が必要となり、場合によっては特別代理人を選任しなければなりません。

この分野は裁判所手続きですので弁護士、司法書士の専門分野となります。

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遺産分割協議

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遺産分割には、遺言による指定分割や、現物分割換価分割代償分割共有分割などがあります。

※(遺産分割について基礎知識を確認する場合は遺産分割へ進む)
また、これらの遺産分割で上手く解決ができない場合は、家庭裁判所の調停による分割や審判による分割を申立てることができますが、親族での協議が基本ですから、できるだけ穏便に遺産分割協議で解決できるように、相続人全員からの信頼が厚い者(父母や長男)にまとめ役をお願いすることをお勧めします。
調停や審判による分割については弁護士の先生や家庭裁判所に相談すると良いでしょう。


遺産分割をする際、相続人の中に未成年者や成年被後見人、所在不明な者がいないかも重要となります。

未成年者が相続人の場合、法定代理人(親など)が未成年者の代わりに遺産分割協議に参加しますが、その法定代理人自身も相続人である場合、遺産分割協議で未成年者の代わりをすることができません。理由としては、未成年者と法定代理人の利益が相反するからです。
例えば、自分の取り分を優先して子の取り分を減らす可能性がないとはいえません。
ただし、法定代理人自身が相続放棄をし、相続人でなければ問題なく未成年者の代わりができます。

法定代理人と未成年者の利益が相反する場合、法定代理人は未成年者である子のために、特別代理人の選任を申し立てる必要があり、これに反して遺産分割協議をしても無効となります。

また、法定代理人に未成年者の子が複数いる場合、法定代理人自身が相続放棄により相続人ではないのであれば、法定代理人は未成年者1人についてのみ代わりに協議に参加できます。
しかし、残りの未成年者については上記と同様特別代理人の選任を申立てる必要があります。

相続人の中に、知的障害や精神障害などの理由で判断能力を欠く者がいる場合、後見開始の審判により成年後見人(判断能力のない者の意思表示を代わりに行う法定代理人で家庭裁判所の職権で選任される者)を選任しなければ遺産分割協議はできません。
後見開始の審判の申し立ては、本人の住所地を管轄する家庭裁判所で行い、申し立てることができる者は本人、配偶者、4親等内の親族などです。

相続人の中に、所在が不明な者がいて遺産分割協議ができない場合、不在者財産管理人の選任を申し立てます。さらに、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加できるように権限も付与してもらう必要があります。この申し立ては不在者が従来住んでいた住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。
また、所在が不明な者が7年以上行方不明であったり、船舶事故などで1年以上生死不明な状態である場合には、失踪宣告の申し立てを家庭裁判所にする方法もあります。
これは、死亡したものとみなされる制度であり、失踪者は相続人ではなくなります。

特別代理人の選任・後見開始の審判・不在者財産管理人の選任・失踪宣告の申し立てについては、弁護士の先生や家庭裁判所に相談すれば解決してもらえるでしょう。

協議による分割であれば相続人全員が参加することによって遺産を自由に分配することできます。全員が納得するのであれば、どのような方法により分割してもかまいません。記載する内容は、誰が何を取得するのかが主ですが、漏れがないよう協議する前に遺産目録(一覧表)を作成しておきましょう。

遺産分割協議により遺産の分割方法が決定したら、後々争いが発生してしまわないように、遺産分割協議書を作成しておきましょう。より確実な方法として、協議書を公正証書にしておくこともできます。

遺産分割協議書は相続人全員分を作成して、各自がそれぞれ保管しておきます。
何かあったときの証拠となりますので、紛失しないように注意が必要です。

作成した遺産分割協議書は相続人全員が十分に納得したうえで、各自が署名し、実印を押印します。
実印を持っていない場合は、市区町村役場にハンコを持っていくと印鑑登録してもらえます。

遺産分割協議の内容に不動産が含まれているときは、不動産の相続による所有権移転登記(被相続人の名義を取得した相続人の名義に移すこと)が必要ですが、その登記申請書に添付しなければならない遺産分割協議書には印鑑証明書を添付しなければならないため、遺産分割協議書には実印の押印が必要です。

また、遺産分割協議書は相続税の申告にも必要ですので、できるだけ早く作成しましょう。遅くとも相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内の数ヶ月前からは準備をし、ゆとりをもって協議するようにしましょう。

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遺留分減殺請求権の行使

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遺留分とは、一定の相続人(子、直系尊属)のために、法律上かならず与えなければならない遺産のことです。(詳しくは相続の基礎知識、遺留分を参照してください)

その遺留分は相続人の権利ですから、侵害されている場合には遺留分減殺請求権を行使して財産を取り戻すことができます。

遺留分減殺請求を行使できる期間には制限があります。

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が相続の開始と、減殺できる贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間行使しないときは、時効により消滅します
また、相続開始のときから10年を経過したときも同様です。

そして、遺留分減殺請求権の行使は、相手方に対する意思表示ですれば足り、必ず裁判上で行う必要はありません。ただし、その行使したことを証明するためにも、通常は内容証明郵便(郵便局がその内容や送付した日付などを証明してくれるため、証拠として活用できる)で行うことになります。

相手方に何度か内容証明郵便で返還するように催促をしても応じない場合は、家庭裁判所で訴訟(時間と費用がかかる)や家事調停などを申立て取り戻すことになります。

訴訟や調停は裁判所での手続きですので、最寄の弁護士の先生または家庭裁判所に相談してみると良いでしょう。

各種名義変更・解約

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被相続人が亡くなることで、相続人は様々な名義変更をできるだけ早くする必要があります。

@預貯金名義の変更

手続きは契約していた銀行や郵便局窓口などで行います。一般的に必要な書類は
・銀行所定の請求書・預金名義人の預金通帳と届出印・遺産分割協議書・被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)・相続人全員の戸籍謄本と住民票・相続人全員の承諾書と印鑑証明書などです。
事前に、銀行や郵便局に電話で問い合わせておくと良いでしょう。

A株式の名義変更


手続きについては証券会社や株式を発行している会社に直接連絡をして名義を変更してもらいます。株券を発行している会社などであれば、その株券を提出することになるでしょう。
直接連絡したときに、詳しい流れを説明してもらいましょう。

B自動車の名義変更

手続きは陸運局で行います。一般的に必要な書類は
・申請書・被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)・相続人の戸籍謄本と印鑑証明書・自動車検査証・使用の本拠が変わる場合は車庫証明書・自動車税申告書・遺産分割協議書・相続人の委任状(実印で押印)などです。事前に最寄の陸運局に問い合わせて確認しておきましょう。

C電話加入権

手続きの窓口は電話会社です。一般的に必要な書類は
・届出用紙・死亡診断書・相続人の印鑑・被相続人の戸籍謄本などです。
事前に電話会社に問い合わせて確認しておきましょう。

D電気・水道・ガス・など

それぞれ、電力会社、水道局、ガス会社に連絡すれば変更できますので、そのようにしましょう。

Eその他にも細かい名義変更はあると思いますが、それぞれの会社等に直接電話して説明すれば解決方法を教えてもらえるでしょうから、まずは連絡してみましょう。

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不動産の相続登記

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不動産を被相続人から相続した場合、相続人は不動産の相続登記をできるだけ早くする必要があります。
登記とは、不動産の所有者が第三者に対して「この不動産は自分が所有者である」と主張するための証拠のようなもので、所有者となった者が法務局に申請すれば登記官に登記をしてもらえます。
相続した不動産の権利を失わないようにするためにも重要ですので、絶対に忘れてはなりません。

この相続登記をすることで、登記権利者(登記の名義人)に対して登記識別情報(昔でいう権利証)が通知され、以後この不動産を売買したり抵当権を設定する際に登記識別情報が必要となりますので金庫に入れて保管しておきましょう。

具体的な相続登記の手続については司法書士の専門分野となります。

当事務所から提携している司法書士をご紹介することも可能ですので、お気軽にご相談下さい。

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遺言の基礎知識

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遺言を作成するメリットや基礎知識について説明します。

遺言の基礎知識の目次


遺言書を作成するメリットとは何か

遺言は誰にでもできるのか

遺言として法律的に効力が認められるもの

遺言書にはどのような種類があるのか

遺言を作成した後、撤回することはできるのか


遺言書を作成するメリットとは何か

 
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これまでの人生で築いてきた財産をどのように残すかは、本来残す者の自由であるべきものです。

ある人は、妻と子がいるが残された妻が心配だから、子よりも妻に多くの財産を残したいという方もいるでしょう。また、ある人は、自分をほったらかしにした息子よりも、病気の自分を大切にしてくれた娘に多くの財産を残したいという方もいるでしょう。

しかし、法律上は完全に自由ではなく、残される者の保護のため、ある一定のルールがあります。
そのルールを知っていれば、完全に自由ではないにしても、可能な限り自分の理想に近い形で財産を残すこともできます。

現在の状況からすると日本は遺言に関して遅れている国であり、遺言書を作成することに抵抗のある方が多く、「まだ死ぬ予定はないから遺言書なんて書く必要はない」とか、「遺言書を書いてくれなんて、早く死んで欲しいの?」といったイメージが一般的ですが、海外では誕生日毎に遺言書を作り変えるような方も珍しくはないようです。解り易くいうと、相続人に対する成績通知表みたいなものでしょうか。

財産は残される者にとって、とても心強くありがたいものですが、それと同時に一歩間違えば骨肉の争いへと発展してしまいかねない恐ろしいものでもあります。何よりもこれが非常に残念なことです。

また、「我が家には残す財産なんかないから、遺言書なんて意味ないのでは?」といった方も多いのが現状です。確かに財産が多いか少ないかも重要な部分ですが、たかが50万円程度の遺産でも、やはり紛争は起こってしまいます。結局は、親族間の人間関係が円満であるかどうかです。

例えばの話で、
兄と弟の仲は普通ですが、兄嫁と弟嫁は実際他人ですから仲が良いか悪いかは正直わかりません。年に数回集まる親戚の集まりで、夫を亡くした姑と、同居している兄嫁は、いつも料理の準備や洗い片付けをするのが長男の嫁だから普通とされ、たまに来る弟嫁は御土産で姑のご機嫌をとって可愛がられお客様気取り。兄嫁にとってはとても面白い状況ではありません。

こういった状況で、姑が亡くなり遺産相続が発生すると兄と弟が相続します。兄嫁と弟嫁は相続人ではないので相続上は関係ないのですが、兄嫁にとっては姑が亡くなったことでもう怖い者はなく、姑を軸にしていた親族間の糸も兄嫁にとっては切れたも同然で、これまで我慢していた弟嫁に対して、もうこれ以上我慢をする必要はありません。

兄嫁としては、「自分の方が同居までして姑に色々と貢献したのだから、私達が多く財産をもらって当然。そもそも、あの弟嫁は前から嫌いだから今後の付き合いもする気はないし、私達家族と公平に貰うということ自体が許せない。これまで、私達が姑の食費とか何かとお金を出してきた。そうでなければ遺産だって残らなかったはずだ。」といった気持ちであれば、旦那である兄にその影響を与えてしまうかもしれません。

旦那である兄が嫁に頭が上がらなければ、「言われて考えてみれば、自分の方が弟よりも親の面倒を見てきた訳だし、たかが50万円でも弟より多く財産をもらっても当然なのではないか?」といった気持ちが芽生えてきたりもするかもしれません。しかし、弟は「自分だって同じ息子なんだから、公平に財産を分配しようよ」と主張するでしょう。
こういった生前の人間関係にシコリがある場合、遺産相続などをきっかけに、これまでの不満が噴出してくるものだったりもします。

また、当然財産が多い方が紛争が発生する可能性は高くなります。

上記の例で、亡くなった姑に1,000万円の預金があり、現在兄夫婦が住んでいる土地と家が姑のもので、弟が突然「専門家に聞いたら兄と自分は土地(1,000万円)と家(1,000万円)と預金(1,000万円)を、それぞれ2分の1ずつ相続するんだから、土地(500万円分)と家(500万円分)と預金(500万円)は自分の取り分だ。自分はお金が欲しいから家と土地を売りたいんだが」なんて言い出したらもう大変です。
兄は「弟のやつ、転がり込んだ財産だからって現在自分たちが住んでいる土地と家なのに、簡単に売ってお金にするなんて、ふざけるのも大概にしろ」と腹がたってくるでしょう。

実際のところ、弟の言うとおり兄は選択を迫られます。
@弟の土地と家の持分である2分の1(計1、000万円分)を兄が購入して全てを兄の権利にする。(かなりの出費です)

A弟の持分を購入はせず、弟に賃料を払い続け住み続ける。(今まではなかった出費です・・・)

B両親の残した土地と家を売り払い、その金銭を兄と弟で分配する。
(すぐに売れるとは限りませんし、売れるまで住めば、弟に相応の対価を支払うことになるでしょう)

C弟が持分である土地2分の1と家2分の1を、兄ではない他人に売ってしまうことで、兄の権利は他人との共有関係になる。(実際には、権利の2分の1のみは売り難いでしょうが方法の一つです)

これら@〜Cの選択で、兄夫婦の経済状況によっては、せっかくご先祖様が残してくれた財産である土地と家を手放す確立が高くなってしまうでしょうが、一般的にはこのような方法になると思います。

このような問題が続くと今後の親族関係に期待はできず、近くて遠い名ばかりの親戚となるのです。

これまでの話は、ほんの一例ですが、相続で紛争が発生する原因となる火種は人それぞれですから、財産を残す者は、それなりに準備をしておかなければなりません。
遺産を残す者が、より貢献したと思う者に若干の差を付けてあげることも時には必要だと思います。

上記の例で、もし遺言書を作成していたらどのようなメリットがあったでしょう。

兄と弟は法定相続分として、それぞれ相続財産の2分の1をもらう権利がありますが、遺言書を作成することにより遺留分を侵害しない程度でもらう相続財産の種類や割合を指定することができます。
この兄と弟の場合、最大で、兄4分の3、弟4分の1まで変化を加えることができますから、取り分として、兄(土地750万円分、家750万円分、預金750万円分)の計2,250万円、弟(土地250万円分、家250万円分、預金250万円分)の計750万円です。

こうなれば後は問題なく、
兄に土地(1,000万円)と家(1,000万円)と預金250万円を相続させると相続財産を指定し、
弟に預金750万円のみを相続させるのです。
すべての財産を遺言者が指定したのですから、遺産分割協議も必要なく、争いになり難いのです。

そして、遺言書に、このような財産分けをした理由も添えて理解してもらうのです。
「我が家には相続財産として土地・家・預金があるが、ご先祖様から頂いた土地と家だけは、これからもに子孫に守ってもらいたい。息子2人のうち、長男である○男は立派に両親の面倒を見てくれていて、その嫁である○子も私達夫婦に十分尽くしてくれた。弟○男夫婦も十分良くしてくれて、決して弟○男夫婦が兄○男夫婦よりも劣るわけではないが、土地と家を守り、そして先祖の墓や仏壇を守ってもらうためにも、このような相続財産の指定となったことを理解して欲しい」
と、生前の感謝の気持ちを残すのです。
兄夫婦は、これまで努力したことを認めてもらえたと満足な気持ちになり先祖の墓や仏壇、家や土地をしっかりと守ってくれるでしょうし、弟夫婦は不公平と思いながらも、土地と家を売りたくないという親の気持ちを知り、「売れなくてお金にならない土地や家よりも、預金を多めにもらったからまぁいいか」と納得してくれるかもしれませんし、最悪恨まれるのはこの世から旅立った者だけですから、財産分与に関与せずに財産を相続した兄と弟の関係にも目立った傷は入らないでしょうし、兄と弟の紛争が発生する可能性も減ったと思います。

これが遺言書を作成するメリットと言えるでしょう。

また、他にも「遠い親戚より近くの他人」ということわざもあるように、自分に対して全く良くしてくれない親戚よりも、他人だが非常に良くしてくれる人に遺産を残したいという場合には、贈与でもしないかぎり遺言書を作成する以外に方法はありません。

そのような遠い親戚ですが、被相続人が亡くなったと聞いたら財産だけはきちんと貰いにくるでしょう。
もし、被相続人がその他人と内縁関係にあるのでしたら、その内縁の方は遺言により遺贈してもらわなければ、相続財産は貰えず(被相続人に相続人がいないのなら特別縁故者として可能性はありますが、流れ上遠い親戚がいます)、被相続人の生計に頼っていたのであれば内縁の方は苦労するかもしれません。

このような状況で内縁の方に財産をできるだけ与えたいのであれば、遺言書を作成する必要がありますし、遺言書を作成するメリットの一つと言えます。

ここまで、遺言書を作成するメリットについて例をあげて説明してきましたが、皆さんはどのように思われたでしょうか。遺言書は残された家族へのラブレターといって間違いないでしょう。

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遺言は誰にでもできるのか

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遺言書の作成は15歳以上になれば、誰でもできます。
未成年者であっても、契約の締結などと異なり、法定代理人(親など)の同意はいりません。


遺言として法律的に効力が認められるもの

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これらの@〜Iの遺言内容以外には法律的な効力はありません。
(祭祀財産は遺言で承継者を指定できます)

@子の認知

A未成年後見人の指定

未成年の子の親権者が1人もいなくなる場合のみ、遺言で指定する。または第三者に指定の委託をすることができます。

B推定相続人を廃除する。または廃除の取り消しをする。


C法定相続分とは異なる相続分を指定する。または第三者に指定の委託をする。(相続人の遺留分は侵害できません。)

D誰かに遺産を遺贈するなどの、相続財産の処分(相続人の遺留分は侵害できません。)

E遺産を分割する方法を指定する。または、第三者に委託する。

F遺産分割をすることを、遺言者の死後から5年間禁止する。

G相続人相互間の担保責任の指定

遺産分割により各相続人が取得した相続財産に瑕疵(欠陥)があった場合には、共同相続人間の公平を図るため、共同相続人の間に、担保責任(例えば、AさんとBさんが相続した財産が500万ずつの価値だったが、その価値がAのみ300万だった場合、公平のためにBさんはAさんに100万負担して、それぞれ400万の価値にすることです)が課されるのですが、その担保責任による決まりを遺言により、変更することができます。

H遺言執行者を指定する。または、その指定を第三者に委託する。

I遺贈の減殺請求とは異なる方法の指定


遺留分減殺請求により遺贈は、その目的の価額の割合に応じて減殺しますが。遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従います。


遺言書にはどのような種類があるのか

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遺言書には普通方式特別方式があります。

普通方式

@自筆証書遺言

証人や立会人などの他人が関与することなく、遺言者自身で証書のすべてを作成する遺言です。

A公正証書遺言

公正証書遺言は、証人の立会いの下で、公証人により作成される遺言です。

B秘密証書遺言

秘密証書遺言は、証人や公証人が関与する部分では公正証書遺言と同じですが、その内容を明らかにしないで行う遺言です。

特別方式者の遺言

これらの遺言は、ある差し迫った事情がある場合などに行う簡略な遺言ですので、通常は特別方式の遺言を行うことはまずありません。
@死亡の危急に迫った者の遺言
A船舶遭難者の遺言
B伝染病隔離者の遺言
C在船者の遺言


ここに7種類の遺言方式を全て記載しましたが、一般的には自筆証書遺言か公正証書遺言が主で、秘密証書遺言は、ごく稀です。



遺言書を作成した後、撤回することはできるのか

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遺言は、遺言者が死亡した時から効力が発生します。
ですから、遺言書を書いても、生きている間は、いつでも遺言書を自由に撤回したり、変更したりすることができます。
法律的には、作成日付が新しいものが有効です。
前の遺言と後の遺言とが抵触(食い違うこと)する場合、抵触する部分について、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされます。



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遺言書作成の要点と流れ

(相続・遺言の目次に戻る)


遺言の基礎知識で説明したように、遺言書には一定の方式や種類があります。
ここでは、遺言書作成の主となる自筆証書遺言と公正証書遺言について、詳しく見てみましょう。

遺言書作成の要点と流れの目次

自筆証書遺言作成の要点

自筆証書遺言作成から執行までの流れ

公正証書遺言作成の要点

公正証書遺言の公証人手数料(法務省令から抜粋)

公正証書遺言作成の流れ

自筆証書遺言作成の要点

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自筆証書遺言は誰でも作成できるので、いつでも思い立った時に書くことができます。

しかし、自筆証書遺言には一定のルールがあり、それと異なる方法で作成してしまうと無効となります。また、本人以外の第三者によって内容を変造や偽造される可能性もあり、自分にとって不利な内容の遺言書を発見した相続人が、遺言書を隠してしまったりと保管の面でも不安が残ります。
こういったトラブルが多いため、自筆証書遺言は手軽な反面とても不安定な遺言書と言えるでしょう。
他にも、自筆証書で作成した遺言書は家庭裁判所の検認手続きを得ないと遺言の執行ができません。

自筆証書遺言のルール
@遺言書の全文を、遺言者本人が書く

A日付を書く

B自分の氏名を書いてハンを押す(認印でも可)。拇印はやめておきましょう。

C間違った際の訂正は、民法で定める方法によらなければ、訂正の効力がなかったり、遺言書自体が無効となる可能性がある

といったルールがあります。
これ以外の方法により作成した自筆証書遺言書は、無効となります。

例えば、@の「遺言書の全文を、遺言者本人が書く」というルールに反して、ワープロで作成したり、誰かに代わりに書いてもらったりしては無効となり、効力はありません。

また、Aの「日付を書く」では、きちんと日付を書いたとしても、それが閏年で存在しない日付だったり、
○月吉日など明確でない日付だったりした場合も無効となります。

Bの「自分の氏名を書いてハンを押す」では、判例が分かれていて、拇印やペンネームなどを使用すると無効となる危険性があります。
ですから、危険を避けるためにも、本名と実印か認印を使用しましょう。

Cの訂正では、無理せずに新規で書き直しましょう。それが一番無難です。



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自筆証書遺言作成から執行までの流れ

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自筆証書遺言作成から執行まで


公正証書遺言作成の要点

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公正証書遺言は、遺言者が公証人(法務大臣が判事等の中から任命する特別公務員)によって遺言書を作成、保管してもらうものです。

遺言者は公証役場で公証人に、どのような遺言書を作りたいのかを説明することになります。現地で説明するとなると、きちんと思っていることを伝えることができるか不安も残るため、一番良い方法はあらかじめ公正証書遺言書にしてもらう内容の原案を作成しておくとスムーズに進みます。

公正証書遺言を公証人に作成してもらったら、公証人の筆記した内容が自分の口述(話す)内容と間違っていないことを承認する署名をします。

公正証書遺言は、自筆証書遺言とは異なり、保管も確実で偽造の心配もなく、遺言書作成の中では最も安全で確実なものです。

ただし、自筆証書遺言のように手軽なものではなく、公証人に支払う遺言作成手数料などの費用がかかります。そして、証人が最低2人立ち会う必要がありますので、その証人を探して一緒に公証役場に出向く必要があります。

公正証書遺言の作成で公証役場に行く場合、遺言者は自分の不動産登記簿謄本や財産目録(財産の一覧表)などの資料を持参する必要があります。

下記の書類等を準備して行けば、一般的には不足ないでしょう。

@遺言者と相続人との続柄がわかる戸籍謄本(全部事項証明書)
これは、遺留分を侵害していないかを確認するために必要です。
※公証人により確認書類は若干異なります。

A遺言者本人の実印と印鑑証明書
これは、本人確認をするために必要です。

B遺産に不動産がある場合、その不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)と固定資産評価証明書
不動産の内容は正確に書く必要があるため、特定の不動産を譲るときは必要えす。

C相続人ではない者に遺産を(遺贈)分ける場合、受遺者(受け取る者)の住民票
受遺者を特定するために必要となります。

D遺言内容の原案
どのような遺言書を作成したいのかをご自身で書面にしておくことをお勧め致します。

E証人2人
証人は公証役場での遺言書作成に立ち会う義務があります。公証人の筆記した遺言書が内容とおりに書かれているかを確認し、遺言書に署名捺印します。本人と異なり証人は認印で構いません。

次の者は証人になれません。

@未成年者 
A推定相続人(相続人になる予定の者)、受遺者、これらの配偶者、直系血族
B公証人の配偶者、4親等内の親族、書記および使用人

公証人は、同じ公正証書を3通作成します。
1通は原本として公証役場で保存、2通は正本と副本として遺言者がもらいます。

※公証役場に出向く前に、一度専門家の相談を受けておくことをお勧め致します。
よくわからないままでは何度も出直すことになります。
まずは当事務所までご相談下さい。



   
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公正証書遺言の公証人手数料(公証人手数料令から抜粋)

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 法律行為の目的の価額(遺産の金額・内容)  金額(公証人の手数料)
100万円まで 5,000円 
100万円を超え200万円以下まで 7,000円 
200万円を超え500万円以下まで  11,000円 
500万円を超え1,000万円以下まで 1,7000円 
1,000万円を超え3,000万円以下まで  2,3000円 
3,000万円を超え5,000万円以下まで  2,9000円 
5,000万円を超え1億円以下まで  4,3000円
1億円を超え3億円以下まで  4,3000円に超過額5,000万円ごとに、
1,3000円を加算する。 
 以下省略
手数料は、遺産をもらう相続人、受遺者ごとに計算します。
例えば、遺産が1,200万円で、相続人一人のみが相続するのであれば手数料2,3000円です。
しかし、相続人が2人で、各自が600万円と600万円ずつもらうのであれば、1,7000円+1,7000円で手数料は合計3,4000円となります。

遺産額の合計が1億円以下の場合には、上記により算定した金額に遺言加算として1,1000円を加算します。

祭祀主宰者の指定、認知、未成年後見人の指定等は、独立の法律行為として算定不能として算定し、11,000円が加算となります。

例えば、
上記の相続人2人が遺産全額1200万円のうち、600万円ずつもらい(計3,4000円)、祭祀主宰者を指定し(+1,1000万円)、遺産の総額が1億円以下のため(+11,000円)で、合計5,6000円の手数料がかかる計算になります。


公正証書遺言作成の流れ

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公正証書遺言の作成の流れ


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